店舗デザインにおける理想の天井高とは?顧客を惹きつける空間作りを解説します

店舗デザインの印象を左右する天井高。「顧客を惹きつけるにはどの高さにするべきか」と悩んでいる方が多いのではないでしょうか。店舗デザインにおける理想の天井高は、演出したい雰囲気によって異なります。

そこで、雰囲気別での理想の天井高と、店舗デザインには欠かせない顧客を惹きつける空間づくりのコツをご紹介します。店舗開業や店舗改装をしたいという方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

店舗デザインにおける理想の天井高

理想の天井高といっても、どんな雰囲気の店舗にしたいかによっておすすめの天井高は異なります。そこで、雰囲気別に理想の天井高をまとめました。

理想の天井高 おすすめの店舗
一般的な店舗 2.6m〜2.8m ・美容室

・ネイルサロン

・エステサロン など

開放感のある店舗 3m以上 ・高級店

・カフェ

・アパレル店

・雑貨店 など

落ち着きのある店舗 2.1m〜2.5m ・焼肉屋

・鉄板屋

・居酒屋 など

 

なぜ、上記の高さが理想なのかを詳しく解説していきます。

一般的な天井高

一般的な店舗にしたい場合は、2.6m〜2.8mの天井高がおすすめです。この天井高は、開放感があるにも関わらず落ち着きもあるため、バランスの良い空間になります。天井高が低いと落ち着きが生まれますが、同時に圧迫感が生まれます。

また、高すぎると違和感があるため、自然体で過ごせる空間を作りたい場合は、程よい高さにすることが大切です。天井高に迷った時は、一般的な2.6m〜2.8mの高さを選んでおくのが良いでしょう。

開放感のある店舗

広々とした店舗を作りたいという方には、天井高3m以上がおすすめです。天井に高さを出すことで、広々とした開放感のある店舗デザインになるため、顧客にとって居心地の良い空間になります。つまり、顧客の購買率が高まるため売上向上が期待できます。

また、天井が高くなることで壁をディスプレイとして活用することも可能です。狭い店舗を広く見せたい、開放感のある店舗デザインにしたい、商品ディスプレイにこだわりたいという方は、天井高を3m以上に設定しましょう。

落ち着きのある店舗

落ち着きのある店舗には、2.1m〜2.5mの低めの天井がおすすめです。天井が低いと窮屈で居心地が悪いと言ったイメージを持つかもしれませんが、その狭さが落ち着くという方も少なくありません。

また、空間が狭くなることで冷暖房の効率も良くなり、電気代の節約にも繋がります。ただし、小型店舗で天井を低くしすぎてしまうと窮屈になりすぎてしまうこともあるため、小さい店舗で天井高を低くする場合は、絶妙なバランスを取ることが大切です。

天井の高さ関する法律

建築基準法 第二十一条では、天井の高さが2.1m以上でなければならないと定められており、違反した場合は行政処分や罰則が与えられます。

また、天井高が原因で事故やトラブルが発生することもあるため、注意が必要です。顧客が安心、安全に利用できる店舗を作るためにも、必ず建築基準法を守りましょう。

天井高が顧客に与えるイメージとは

店舗デザインにおける天井高には、人間の思考を左右する効果があります。天井の高い店舗も天井の低い店舗もそれぞれに良いところがあるため、何を重視するかで天井の高さを選ぶのがおすすめです。

天井が高い店舗 天井が低い店舗
・開放感

・高級感

・都会的

・親しみやすさ

・温かみ

・落ち着き

 

天井が高い店舗の場合

天井の高い店舗は、広々とした空間で開放的です。そのため、高級感やゴージャス、洗練されているといったイメージを与えやすくなります。

また、開放感のある空間は明るくリラックスできる雰囲気を演出することも可能です。しかし、天井の高い店舗は冷たく感じたり、落ち着かなかったりするため、店舗デザインの細部にまでこだわる必要があります。

天井が低い店舗の場合

天井の低い店舗デザインからは、温かみのある落ち着いた雰囲気があります。店舗デザインによっては、プライベート空間のような居心地良い親しみやすさが生まれるため、作業スペースを設けたい場合におすすめです。しかし、天井が低いと圧迫感や窮屈に感じることもあるため、店舗の広さも考慮しつつ天井高を決める必要があります。

店舗の天井高を決める際のポイント

顧客に愛され続ける店舗にするためには、サービスはもちろん店舗デザインにもこだわる必要があります。ここでは、天井高を決める際のポイントを3つご紹介します。

1.業種やターゲットに合わせる

業種やターゲットによって、適切な天井高は異なります。美容サロンは標準的な高さ、高級感のある店舗は高めなど、業種やターゲットに合わせた天井高にすることで、顧客満足度やリピート率を上げることが可能です。

しかし、ただ顧客満足度が上がる天井高にすれば良いというだけではありません。回転率を重視する飲食店が天井を高くしてしまうと、顧客がリラックスし長時間滞在してしまいます。店内を広く見せたい、落ち着きのある空間にしたいといった店舗デザインの希望だけで天井高を決めるのはやめましょう。

2.予算を決めておく

設計施工会社へ店舗デザインの相談をする前に、あらかじめ予算を決めておきましょう。あらかじめ予算を決めておくことで、デザイナーは予算内でできる店舗デザインを提案してくれます。

予算を決めずに店舗デザインを決めてしまうと、支払いが困難といったトラブルが発生しかねないため、注意が必要です。大まかなものでもいいので、予算を決めた上で店舗デザインや天井高の相談にいきましょう。

3.プロに相談する

天井高を決める際は、店舗デザインのプロへの相談がおすすめです。プロに相談することで、適切なアドバイスや新たなアイデア、最近の店舗デザインの傾向などを教えてもらえます。

インターネットや本を使って情報収集することも可能ですが、毎日現場に出ているプロだから知っていることもたくさんあります。天井高を含め、店舗デザインに関することはプロへ相談をしてみましょう。

顧客を惹きつける空間づくりのコツ

近年は「ミニマム」「サステナビリティ」といった、シンプルで洗練された店舗デザインや、環境に配慮された店舗デザインがトレンドになっています。それを踏まえた上で、顧客を惹きつける空間づくりのコツをご紹介します。

天井を高くする

天井を高くし、開放感のある店舗にすることで、洗練された雰囲気やミニマルな感じを演出できます。また、天井が高いことによってカテドラル効果で創造的な思考を広げやすくなります。

カテドラル効果とは 天井の高さが人間の思考に影響を及ぼす心理現象のこと。

天井が高いと創造的思考を促進し、天井が低いと集中力や思考力を高める。

 

高さの低い家具やインテリアにする

高さの低い家具やインテリアを配置することで、目線が低くなり空間をより広く感じます。また、ロースタイルのインテリアは心理的だけでなく、身体的にもリラックス効果をもたらします。落ち着く空間やリラックスできる空間を作りたいカフェやサロンは、高さの低い家具やインテリアがおすすめです。

メインに寒色を使う

後退色である寒色は、空間に奥行き感を出してくれるため、広々した空間を演出できます。しかし、青や青緑、紫といった色は食欲を減退させます。飲食店の店舗デザインに寒色を使用する時は、色味に注意して選びましょう。

まとめ

店舗デザインにおける、理想の天井高と顧客を惹きつける空間づくりのコツをご紹介しました。理想の天井高といっても、業種や演出したい雰囲気によって適切な高さが異なります。どんな店舗にしたいかを決めた上で、天井高を決めるようにしましょう。

しかし、実際に決めるとなると悩む方も多いのではないでしょうか。そんな時は店舗デザインのプロへ相談するのがおすすめです。設計施工会社のサイファーでは、名古屋市を中心に店舗デザインのご相談を受け付けております。

店舗開業や店舗改装の予定がある方は、ぜひサイファーへご相談ください。