【5分でわかる】重飲食と軽飲食の違い|開業時の影響とメリットデメリットをわかりやすく解説します
飲食店の種類には「重飲食」「軽飲食」という2種類の言葉が存在します。言葉を聞いただけでは、どんな言葉でどんな違いがあるのか明確にわかる方は少ないのではないでしょうか。
「重飲食」と「軽飲食」に明確な定義があるわけではないのですが、その違いについて解説していきます。また、「重飲食」「軽飲食の」開業時のポイントなどについても詳しく解説していきます。
店舗の開業に関するトピックは以下の記事カテゴリーでまとめています。開業するときにどんな手続きが必要なのか?開業資金はどれくらい必要か?など、をわかりやすくまとめていますので、ぜひこちらも合わせてご確認ください。
重飲食とは?
重飲食とは、調理時に煙やにおいが多く発生する業態の店舗のことをいいます。
・焼き肉、焼き鳥店
・ラーメン店
・中華料理店
・お好み焼き、鉄板料理店
上記はほんの一例ですが、食材を焼いたり、煮込んだりといった店舗が多く該当します。
重飲食では、調理の際の火力が大きいため天井や壁などに燃えにくい材料を用いたり、廃油が排水に混ざらないようにグリストラップを設けたりと、内装や設備面での対応が必要となってきます。
軽飲食とは?
軽飲食は、料理の提供について簡単に調理できるもの限り、煙やにおいなどの発生が少ない業態の店舗のことをいいます。
・カフェや喫茶店
・バー
・スナック
上記は軽飲食の一例です。コーヒーやお酒などの料理よりも、飲料を中心に提供する店舗の多くが該当するのが軽飲食です。さらに重飲食に比べると内装や設備などの制限も少ない場合が多いです。
重飲食、軽飲食の違いによる開業時の影響
重飲食、軽飲食の違いは開業時においても大きな影響を与えます。
・工事費用と工期
・インフラ設備の問題
・建物物件のさまざまな制限
重飲食は制限や準備が必要なことが多く、軽飲食ではそれらが少なく開業しやすい傾向にあります。上記にあげた、開業に影響の出るいくつかのポイントについて詳しく解説していきます。
工事費用と工期
重飲食の場合、軽飲食と比べ必要となってくる設備が多く、工事を行って対応すべき箇所もあるため、工事費用は高く工期は長くなりがちです。
大掛かりな設備は高額なものも多いですし、外装内装についても工事が必要な場合は通常の工事以上の工期がかかる場合もあります。
気に入った物件がみつかったら、事前にしっかり調査や確認を行い、工事費用を算出し工事費用の準備なども行っていくようにしましょう。
インフラ設備の問題
重飲食では、電力を大きく使用する設備の設置が必要となります。軽飲食でも、大型の設備の設置はありませんが、細かい電気を使用する機器が設置されるため、インフラ設備の問題はどちらにも発生する可能性があります。
物件によっては、必要な設備の設置があったり、内装は重飲食、軽飲食を意識した内装の場合は、新たな工事を必要とせずに、工事費用も安くおさえることが可能です。
建物物件のさまざまな制限
軽飲食は比較的制限は少ないのですが、重飲食は多くの制限を受けます。
本格的な調理を行う重飲食は、油汚れなどによって原状回復が困難となる場合があるため、油汚れの対策を行うことが必要です。油を多く使用することで、排水にもグリストラップなどの対応や、油に引火し火災発生の危険性が高いためのその対策なども必要です。
これらの理由によって、重飲食を提供する店舗では借りることができない物件も多いため、どうしても借りたい物件などがある場合にはさまざま対応や対策を行い、オーナーに相談していくことが必要です。
その点、軽飲食はこれらの問題が起こる可能性が低いため、借りられる物件も多い傾向があります。
重飲食、軽飲食の物件探しについて
ここまで重飲食と軽飲食の違いについて解説を進めていきました。
どちらの飲食にしても、実際に開業を行う際には物件探しを行って行く必要がありますが、物件探しのポイントがありますので、そのポイントを紹介していきます。
重飲食の物件探しのポイント
重飲食の物件探しは特に注意が必要です。重飲食は煙やにおいの発生が多いのが特徴であり、「重飲食不可」としている物件も多くあります。
しかし業種によっては、入居が可能な場合もあるため、家賃や立地などの条件が希望に合うものであれば、オーナーに確認していきましょう。
その他には、重飲食の特徴の煙やにおいを軽減するために、機能性の高い排気排煙設備が必要です。
調理の際に強い火力が必要な業態や、設備機器を多く使用する業態では、それぞれ通常以上に火力や電力の容量をアップさせる工事、設備が必要です。
物件にそのような設備などの設置がない場合には、工事を行い設置していくため、費用が通常より多くかかることを理解しておきましょう。
軽飲食の物件探しのポイント
軽飲食は本格的な調理を行わず、軽食のみを提供することが基準とされているため、料理の提供を行う可能性がある場合には、オーナーにしっかりと確認を行い、トラブルの原因とならないようにしましょう。
軽飲食向けの物件は、電気の容量が小さい場合があるため、電気容量が設置予定の設備を全てまかなえられるのか確認しましょう。冷蔵庫や製氷機、エアコンといった、軽飲食の提供しか行わない場合も、電気を多く使用します。
容量オーバーで設備の設置ができないといったことにならないように事前確認はしっかり行いましょう。
まとめ
今回の記事では、重飲食と軽飲食の違いや、開業時のポイントなどについて解説していきました。明確な定義があるわけではありませんが、重飲食、軽飲食とでは大きな違いがあります。
開業時や物件探しにおいて、重飲食の方が制限を受ける項目が多く、しっかり理解してトラブルが起きないようにすることが重要です。
どんな料理を提供したいかが決まったら、どちらに該当するのかを確認し、該当するものに合った開業準備、物件探しを行っていきましょう。
重飲食、軽飲食のことで、ご相談などあれば、私たちサイファーにぜひ一度ご相談ください。
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