マンションのリフォームとリノベーションの違い|費用・デザイン・用途の違いをわかりやすく解説します
最近耳にすることが増えてきたリノベーション。「リフォームとは何が違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
リフォームとリノベーションでは、目的が異なり工事の規模やできることの幅が大きく変わります。具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
マンションのリフォームとリノベーションの違いについてわかりやすく解説します。
リフォームとリノベーションの費用相場を知りたい方やどちらにするか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
リフォームとリノベーションの違い
冒頭でもご紹介した通り、リフォームとリノベーションでは目的が異なります。
リフォームとは
リフォームとは、老朽化した建物を新築状態に戻すことであり、マイナスをゼロにすることをいいます。具体的には、古いキッチンやバスルームの改装、壁の塗り替え、床の張り替え、窓やドアの取り替えなどです。
リノベーションとは
リノベーションとは、改修や内装工事によって機能性を向上させたり、マンションに付加価値をつけたりし、ゼロを+αの状態にすることをいいます。
例えば、間取りや天井の高さを変え広々としたリビングにしたり、最新の設備を新たに設置したり。
リノベーションは、自分好みのデザインや、ライフスタイルに合わせた暮らしやすいマンションに作り替えられるので、生活の質や満足度が一気に上がります。
リフォームとリノベーションの費用の違い
リフォームとリノベーションでは、工事の規模が違うため費用にも違いがあります。
リフォームの費用相場
マンションをフルリフォームした場合の費用相場は、600万円〜1200万円です。
ただし、マンションの立地や、リフォーム内容、設備や素材のグレードなどで費用は大きく変動するため、予算を決める際は参考程度に考えておきましょう。
合わせて、リフォームをする場所ごとの費用相場もご紹介します。
リフォーム場所 | 費用相場 |
壁紙の張り替え | 50万円〜70万円 |
フローリングの張り替え | 10万円~20万円/6畳 |
フローリングの上張り | 5万円~15万円/6畳 |
キッチン | 80万円〜200万円 |
ユニットバス | 80万円〜200万円 |
洗面台 | 20万円〜50万円 |
室内ドア | 3万円〜10万円 |
リノベーションの費用相場
マンションをフルリノベーションした場合の費用相場は、900万円〜1500万円です。リノベーションは、以下の理由からリフォームより費用が高くなってしまいます。
・機能性、デザイン性を重視する
・設備や素材のグレードが高いものを使用する
・施工内容が多くなる など
ただし、リノベーションでもデザインや機能性にこだわらなければ費用を抑えることが可能です。
リフォームのメリットとデメリット
リフォームとリノベーションのどちらを選ぶにしても、必ずメリットとデメリットを理解しておく必要があります。まずは、リフォームのメリットとデメリットをご紹介します。
リフォームのメリット
1.工事費用を抑えられる
リフォームは部分的、表面的な改善や改良がメインとなるため、工事の規模が小さく費用を抑えられます。シンプルなデザインにする場合は、最低限の設備や素材でリフォームが完了するため、さらに費用を抑えることも可能です。
2.工事期間が短い
リフォームでは、基本的に内装の表面的な工事となるため、期間が短い傾向があります。リフォーム内容によって前後することはありますが、平均の工事期間は半日〜1ヶ月程度です。
リフォームやリノベーションをしている期間は、マンションに住めないこともあり、場合によっては別の賃貸に住まなければなりません。そうすると、マンションのローンに加えて賃貸の費用も発生します。
工事期間は短い方が早く住めるだけでなく、無駄な出費も抑えられるのです。
3.完成をイメージしやすい
リフォームは、基本的に間取りの大きな変更がありません。現状の内装を元にデザインを決めるため、完成をイメージしやすくなります。その結果、イメージと違うといった失敗のリスク回避が可能です。
リフォームのデメリット
1.設計の自由度が低い
リフォームでは部分的なデザインや設備の変更が一般的です。既存の内装を基にデザインや間取りが決められるため、ライフスタイルに合わせた間取りや内装を実現するのは難しいでしょう。そのため、理想の内装に仕上げるのは簡単ではありません。
2.性能の向上があまり期待できない
冒頭でもご紹介したとおり、リフォームはマイナスをゼロにする内装工事です。デザインに付加価値をつけたり、機能性を重視した間取りにしたりするわけではありません。今より生活しやすい内装にしたい場合は、リフォームではなくリノベーションの方がおすすめです。
リノベーションのメリットとデメリット
次に、リノベーションのメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
リノベーションのメリット
1.間取りが自由
リノベーションでは、壁を撤去したり天井の高さを変更したりといった大規模な工事が可能なため、好みの間取りに変更ができます。
そのため、ライフスタイルに合わせて子供部屋を追加したり、吹き抜けを設けたり、介護に適した設計にすることが可能です。間取りの変更は生活の利便性を高めるだけでなく、より快適な空間となります。
2.配管や配線を新しくできる
リノベーションでは、内装工事と同時に配管や配線の刷新が可能です。特に古いマンションでは、配管の老朽化が懸念されます。
入居前に配管や配線の状態を確認し、必要な修理や更新を行うことで、故障やトラブルを事前に防ぎ、快適な生活環境を確保した状態での入居が可能です。
3.物件の選択肢が広い
立地や内装など、理想の物件を見つけるのは容易ではありません。しかしリノベーションするのであれば、人気エリアの中古マンションも選択肢の1つとなります。
立地が良い新築マンションは、費用が高く購入に躊躇する方も多いでしょう。中古マンションであれば、理想の内装を実現しつつ立地の良い場所に住むことも実現可能です。
リノベーションのデメリット
1.費用が高くなりやすい
リノベーションは、リフォームと比べると工事費用が高額になりやすい傾向があります。原因は1つではありませんが、間取りを変更したり、グレードの高い設備や素材を使用したりと、リフォームよりデザインにこだわるからです。
リノベーションは、質の良いものや暮らしやすさなど、付加価値を重視するため費用が高くなりやすいのです。
2.工事期間が長い
リノベーションは、工事の範囲や規模が大きくなるほど、期間もそれに比例して延びます。施工内容によって前後することもありますが、一般的には2〜3ヶ月程度です。
リノベーションの内容によりますが、マンションを購入してもすぐには入居できないと思っておいた方が良いでしょう。
リノベーションの費用を抑える方法
1.設備・素材のグレードを見直す
設備や素材のグレードを見直しましょう。例えば、キッチンでは、メーカーやグレードによって価格に大きな差があります。ライフスタイルや将来のことも考えたうえで、必要以上の機能や余計なオプションがないか再確認が必要です。
また、特注品は費用が高くつく原因にもなります。本当に特注品でなければならないか、代替品がないかを検討することも大切です。
2.優先順位をつける
費用を抑えるには、こだわりたい部屋の優先順位を設定しましょう。優先度の低い部屋は、コスパを重視したシンプルな内装に仕上げることで費用を抑えられます。
一方、優先度の高い部屋では設備や素材にこだわることで満足度を高められます。例えば、滞在時間が長いリビングに重点を置き、寝室などの機能的な部屋はシンプルに仕上げるといった具合です。
3.ワンストップの会社に依頼する
物件探しからデザイン、工事までを一貫して担当してくれる会社を選びましょう。依頼する会社が分かれるとマージンが発生し、費用が高くなります。一つの会社にまとめることで、無駄な費用の削減が可能です。
リフォームとリノベーションの選び方
それぞれのメリットとデメリットを理解しても、どちらが適切なのか悩みますよね。デザインや間取りを大幅に変えたいならリノベーションが適しています。
一方で、費用を抑えつつ部分的な改善を望むならリフォームがよいでしょう。ただし、費用の差も大きいので、迷ったら専門家への相談がおすすめです。
まとめ
マンションのリフォームとリノベーションの違いについてわかりやすく解説しました。リフォームとリノベーションでは、目的が違い内装のデザインや費用が大きく変わります。
何を目的に内装を変えたいのかを考えて選ぶようにしましょう。それでも、どちらが適切なのか悩む方もいるでしょう。
サイファーは、お客様の満足度を第一に考え、最適なデザイン、工事内容をご提案させていただきます。マンションのリフォームやリノベーションを検討中の方は、お気軽にご相談ください。