基礎工事とは?種類と工程をわかりやすく解説します。建築設計の専門用語をマスターしましょう!

建物を建てる際に必ず必要となり、一番始めに工事を行うのが基礎工事です。コンクリートにて仕上がる基礎ですが、どのような種類があり、工事の流れについては知らない方も多いことでしょう。

そんな建物を建てるうえで、重要な基礎工事について詳しく解説していきます。さらに基礎工事の専門用語についても解説していきます。

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基礎工事とは?

基礎工事とは、建物と地面のつなぎ目となる基礎を作る工事のことをいいます。基礎は建物を支えるための重要な部分であり、その強度は建物の強度にも影響を与える非常に重要な工事です。

建築工事の多くの工事の中でも最初に行う工事であるため、基礎工事の精度は次工程の工事にも影響を与えます。基礎の精度が悪ければ、そのうえに建つ建物の水平や垂直にズレが生じたりするため、正確な工事が必要です。

基礎はコンクリートで仕上がっているため、その強度やコンクリート内の鉄筋の量や配置が仕上がった状態では判断が困難です。正確で精度が求められる基礎工事では、決められたコンクリート強度、鉄筋の配筋を確認や写真で記録を残すことで、基礎の精度を証明することが必要です。

基礎工事の種類とは?

建築工事で重要な基礎工事ですが、その工法には種類があります。

・べた基礎

・布基礎

・独立基礎

大きく分けて上記の3つの工法に分けられます。それぞれに特徴がありメリット、デメリットが存在します。ここからは、上記の工法について詳しく解説していきます。

べた基礎

べた基礎は、建物の床下全面にコンクリートを打設し、スラブコンクリートを作り建物の荷重を基礎全体で支え、地盤に伝えていく工法です。最近の建築工事ではこのべた基礎工法で基礎工事を行われることが多いです。

安定性が高く、地震や不同沈下にも強いため採用されることが多いです。さらに強度面だけでなく、全面にコンクリートが打設されているため、湿気防止や白アリの侵入防止にも効果的です。

しかし、他の工法に比べてコンクリートの打設範囲が広いため、コンクリートの使用量が多くコスト面については割高になる傾向にあります。

布基礎

布基礎は、建物の負荷がかかる部分(土台、柱などが設置される位置)に「逆T字型」の個鉄筋コンクリートを設置する基礎工事です。べた基礎が浸透するまでは、この布基礎が基礎工事のメインとして採用されていました。

面で支えるイメージのべた基礎に対して、布基礎は点や線で建物を支える基礎工法といえます。べた基礎に比べて、コンクリート使用量が少ないため、コストを抑えることができます。

しかし、べた基礎のように床下全面にコンクリートが打設されておらず、土の状態であるため、湿気が上がりやすく、白アリ防止についても弱いデメリットがあります。対策として防湿シートや防湿コンクリートを設置することをおすすめします。

独立基礎

独立基礎は建物の主要な柱の下にだけ設置される基礎工事です。地盤の強度が大きい場合のみ使用できる工法であり、小さい場合にはバランスが悪く使用できません。

住宅では使用される場面は少なく、玄関などのポーチ柱などに設置されることがあります。住宅以外では使用される場面が多いので、住宅には向かない基礎工法です。

基礎工事の工程について

基礎工事は工法に種類がありますが、工事の流れについてはどの工法をほぼ同様です。

・地縄・遣り方工事

・掘り方・根切り工事

・砕石敷き

・捨てコンクリート打設

・配筋工事

・型枠工事・コンクリート打設

・型枠バラシ・仕上げ

上記の流れで基礎工事は進んでいき、完成していきます。ここからは基礎工事の工程について詳しく解説していきます。

地縄・遣り方工事

 

地縄工事は土地に建物の配置を縄などで設置する作業です。建物の壁の芯となる部分で縄を張っていき、施主様と一緒に確認を行う際に必要です。地縄工事にて、配置の確認が完了したら遣り方工事に入っていきます。

遣り方工事は、建物の位置、GLの高さなどの設計図面の情報を実際の現場の敷地に落とし込んでいく作業です。こちら工事はやり直しがきかない重要な工事であるため、間違いの許されない工事です。

掘り方・根切り工事

掘り方・根切り工事は基礎を設置していくために、地盤を掘り進めていく工事です。遣り方工事にて決まった基礎の高さや位置によってその範囲は変化していきます。基礎の工法によっても範囲は変わってくるため、工法に合わせた工事が必要です。

砕石敷き

次に掘り方・根切り工事で掘り起こした地盤に砕石と呼ばれる石を敷いて、入念に転圧をかけていきます。この作業によって地盤を締め固め建物を沈むことを防止する効果を発揮します。

捨てコンクリート打設

砕石を敷いて後には、捨てコンクリートを打設します。こちらは基礎の構造や強度には関係はなく、建物を基準となる位置を出したり高さを正確に出すために必要な作業です。

配筋工事

基礎は鉄筋コンクリートであるため、コンクリート内に鉄筋が入っています。その鉄筋を組んでいきます。建築基準法などのさまざまな法令で鉄筋の大きさ、配筋のピッチなどが定められているため、法令や施工主の基準に準じた配筋を行っていきます。

型枠工事・コンクリート打設

配筋が完了したら、コンクリート打設するための型枠を組んでいきます。材料には木製、鋼製のものが使用されます。型枠が正確に組まれていないと基礎の仕上がりに影響を与えるので、厚さや高さなどよく確認する必要があります。

コンクリートの打設にあたっては、打設中は隅々までコンクリートが流れこむようにバイブレーターを使用して、流し込み不足がないように施工していきます。

型枠バラシ・仕上げ

コンクリートの打設後、コンクリートの強度ふが出るまで養生期間を置いた後に、型枠を外していきます。型枠バラシとも呼ばれ、コンクリートのひび割れや、施工不良の確認を行い、基礎工事完了です。

まとめ

今回の記事では、基礎工事の種類や工程について、さらに基礎工事で使用される建築用語について解説していきました。基礎工事は建築工事において重要な工事でありますが、注目される場面が少ない工事です。

しかし、基礎工事の重要性は非常に高く、施工の精度や強度は見た目で判断がつきづらく、施工の良し悪しを見極めることは素人では難しいです。今回の記事を参考に、基礎工事の理解を深めてちゃんとした施工を行っているかの判断も可能なため、ぜひ参考にしてください。

基礎工事のことでお悩みのことがあれば、私たちサイファーにぜひ一度ご相談ください。

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