店舗内装費用を大幅削減!プロの店舗デザイン設計士が教える低予算デザインのテクニック
店舗の内装にこだわりたいけど、コストはできるだけ削減したいと考えている経営者も多いのではないでしょうか。「コストを削るとデザインも妥協しなきゃいけないの?」と悩む人もいるかもしれません。
大字幅削減に役立つポイントや低予算で店舗をつくるテクニックなどを、プロの設計士目線で解説していきます。抑えられるところは抑えて、納得できるデザインを考えていきましょう。
内装費用を大幅削減するためのポイント
まずは、内装費用を大幅に削減するためのポイントを見ていきましょう。ちょっとしたことでコストは大きく変化します。取り入れられるポイントは取り入れて、初期費用をできるだけ抑えられるようにしていきましょう。
居抜き物件を活用
物件探しの段階で居抜き物件を探すのもひとつの方法です。開業しようとしている業態と同じ業種の居抜き物件があれば、内装や機材・設備をそのまま利用できる可能性が高く、グッとコストを下げられます。居抜き物件を探す時には、以下の点に注意しましょう。
- 飲食店は厨房の状態
- 置いてある設備は使用できるものか
- ひどい汚れがないか
飲食店の場合は、厨房の状態を隅々までチェックしましょう。どれくらい使われていたものかはもちろん、自分の使いやすい配置かどうかや追加の工事や改修工事が必要ない状態かどうかも、自分の目で確認します。不安な場合は、工事を依頼する業者にアドバイスをもらうのがおすすめです。
残された機材や設備がちゃんと稼働するかどうかもチェックが必要です。壊れてしまっているものだと、処分に費用がかかるため無駄な出費になります。ひどい汚れがある物件も、クリーニングや予定になかった改修などを追加することになりかねません。内装をデザインし直すとしても、汚れや劣化がひどいとそれをカバーするための費用が増える可能性もあります。
無駄な出費をなるべくしないためにも、店舗の状態を細かく観察することが居抜き物件には大切といえるでしょう。
中古の什器や設備を探す
什器や設備を探す際に、中古品から探すことも検討するとコストが抑えられます。とくに、飲食店の厨房機器は市場が活発なため、状態のいい中古品が多く出回っています。新品を買わなくてもきれいで十分に使えるものも多いので、新品で揃える前に一度チェックするといいでしょう。
注意点は、中古の設備は新品よりも早く買い替えのタイミングが訪れることです。初期費用が抑えられても、数年後に買い替えなくてはならない可能性もあります。そうした場合、新品で購入した方が、長期的なコストは削減できます。
そのため、購入前に新品で購入した場合と中古で購入した場合の長期的なコストを計算して、比較してから決めてください。
複数業者に見積もりを出す
施工業者は1つの業者ですぐに決めてしまうのではなく、複数社から見積もりをもらって自分に合った業者を見極めるとコスト削減にもつながります。
たくさんの業者の見積もりをもらうことで、自分がやりたい工事の相場も見えてきます。金額の安さだけで決めてしまうと、思い通りのデザインにならなかったり、見積もりだけ安くして追加料金を請求する悪徳業者に引っかかってしまったりする可能性があります。
金額のほかにもデザインの提案などを考慮して信頼できる業者を選ぶことで、余計なコストをかけずに理想の店舗がつくれる可能性が高まります。
低予算でおしゃれなデザインの店舗をつくるテクニック
低予算だとおしゃれな内装にできないと思っていませんか?少ない予算でもおしゃれに見せるデザインのテクニックがあります。紹介する4つのテクニックを駆使して、低予算に見えないおしゃれなデザインの内装に仕上げましょう。
コンセプトを明確にする
まずは、コンセプトを明確にすることが大切です。コンセプトとは、どういうお店にしたいかを定める指標のようなものですが、これをあらかじめ明確にすることによってデザインの方向性も決まります。
コンセプトがはっきりしていると、なにが必要でなにが必要ないのかが判別できるようになります。ふわっとしたイメージだけで進んでしまうと、あとになって必要なかったと感じる部分が出てきてしまうので、コンセプトははっきりと共有できるようにしておきましょう。
これにより、無駄なものを盛り込む失敗を避けられるので、結果的にコスト削減が期待できます。
見せたいポイントを絞る
店舗全体に力を入れるのもいいですが、コストを削減したい時には見せたいポイントを絞ることも大切です。メインになる空間やものを決めて、そこにしっかりとお金をかけましょう。すると、ほかの部分がシンプルでも見栄えするデザインに仕上がります。
たとえば、カウンター席の木の素材にこだわったり、入店した時に一番目に入る壁に目を引くデザインを施したりすると、その部分がお店の顔になります。見せたいポイントをどこにするかによって雰囲気も大きく変化するので、どこにポイントを持ってくるかをよく考えることが大切です。
シンプルなデザインにする
壁紙や床材、装飾などすべてこだわるとそれだけ費用もかさんでしまうことがあります。シンプルに仕上げられる部分に関しては、悪目立ちしないようなデザインにすることで費用も抑えられるでしょう。
また、シンプルなデザインはこだわったポイントを引き立てる要素にもなります。シンプルだからといって手を抜くわけではなく、見せたい部分を目立たせるにはどうすればいいかを考えることで、妥協に見えないすてきなデザインに仕上がります。
照明計画を念入りにしてチープに見えない雰囲気作り
照明の当て方を丁寧にデザインすることで、安っぽい空間になることを避けられます。照明は、ただ照らすだけでなく空間の一部として考えるとデザイン的に見せることができます。
間接照明を効果的に使うことで、見せたいポイントを目立たせたり見せたくない場所を隠したりする効果も得られます。照明の当て方ひとつで、シンプルな空間もドラマチックに演出できるので、どんな色の照明をどういう角度でどこに当てるかなどを念入りに考えるといいでしょう。
内装費用を削減するには業者選びが重要!
さまざまな作業をなるべくワンストップで仕上げてくれる業者を選ぶとコストが削減できます。企画やデザイン、設計、施工などを一社で引き受けられる会社なら、中間マージンが発生しないので費用を抑えられます。
また、アフターケアも請け負ってくれる業者もおすすめです。メンテナンスが必要になった時に、はじめて頼む業者に依頼すると出費が高くなる可能性もあります。施工を行った業者がメンテナンスすると、構造などを把握しているため安く済ませられます。
出費を抑えたいなら補助金の利用も視野に
初期費用を抑えるために、国や地域の補助金を利用することも検討してみましょう。小規模事業者持続化補助金など、新店のオープンや改装に使える補助金があります。これらをうまく活用することで、自分で支払う初期費用を削減できます。
ただし、補助金や助成金は使用した金額の中の何割かを補助してもらえる仕組みなので、まずは自分で業者などに支払いを済ませる必要があります。補助金が入るまでの間は、手元のお金が減った状態のままなので注意が必要です。
まとめ
内装費用を削減するテクニックなどを紹介しました。これらを参考にして、納得できる費用ですてきなデザインに仕上げてみましょう。私たちサイファーでは、内装デザインの相談を承っています。見積もりだけでも大丈夫ですので、ぜひ一度ご相談ください。