店舗デザイン見積もりの依頼する前に抑えておきたい費用相場|目安となる設計料をこれまでの経験をもとに解説します

店舗デザイン見積もり

店舗デザインの見積もりを依頼する前に、費用相場を知っておくことで予算を組みやすかったり、見積もりが妥当な金額か判断できたりします。店舗開業を成功させるためにも、店舗デザインの費用相場を知っておくことは重要なポイントです。

これから店舗開業をする方や、店舗デザインで悩まれている方は、店舗デザインのどの工程でいくら必要なのかを理解しておく必要があります。店舗デザインの費用相場と目安となる設計料を、これまでの経験をもとに、分かりやすく解説します。

デザインコンセプト作成の流れは以下のページで詳しく解説しています。実際にお客様に提案しているマインドマップや図表、イメージパースを元に、考え方の整理方法からコンセプトを具現化するまでを解説していますので、ぜひこちらもご参照ください。

デザインコンセプト作成の流れ

店舗デザインに必要な費用と相場

店舗デザインに必要な費用は、主に設計料と施工料の2種類です。ここでは、以下のような内容を分かりやすく解説します。

・設計料と施工料とは何か

・設計料と施工料の相場

設計料

設計料と施工料の相場

店舗デザインにおける設計料とは、完成予想を写真のように表現したパース画や物件の間取りや大きさなどが記された図面を作製する費用のことをいいます。

設計費用は、業種や店舗の広さ、設計を依頼する業者によっても異なるため、相場はあくまでも参考程度にすることが大切です。

業種 費用相場
小売店(コンビニ・雑貨屋・花屋など) 20万円〜100万円
美容(美容院・エステサロン・ネイルサロンなど) 40万円〜200万円
飲食店(和食店・定食屋・ラーメン店など) 100万円〜320万円

 

店舗デザインの設計料は、一般的に総施工費の10%〜20%または坪単価で計算をされます。

ただし、小規模な店舗などの場合は、この例に漏れず、最小費用など、異なる料金体系が適用されることが多いです。最小費用の設定額は、デザイン事務所により大きく変動いたしますが、概ね以下になります。

・新築の場合:最低100万円〜400万円程度

・改装の場合:最低35万円〜50万円程度

設計料について詳しく知りたい場合や、費用に関する悩み、不安がある場合は、設計会社や設計施工会社へ相談をしましょう。依頼先とのコミュニケーションは、店舗デザインを成功させるためにも重要なポイントです。

計算方法
総施工費の10〜20% 総施工費500万円の場合

500万円×0.2=100万円

坪数×坪単価

(平均坪単価:3〜15万円)

坪数15坪の場合

15万円×15坪=225万円

 

施工料

店舗デザインの施工料

施工費とは、店舗デザインを完成させるための工事に必要な費用です。主に次のような工事が費用に含まれます。

・壁紙の張り替え

・床上げ

・床の張り替え

・塗装

・インテリア家具や看板の制作

・電気、ガス、水道などの工事

・厨房機器の設置 など

施工費は、上記のような工事内容だけでなく物件の種類や場所、使用する素材などによっても大きく変動します。見積もりを依頼した際は、どのような工事にいくらかかっているのか、本当に必要な工事なのかを確認することが重要です。

施工料の費用相場は次の通りです。かなり幅が大きいですが、居抜きの場合は200万円〜、スケルトンの場合は、1,000万円〜だと思っておけば問題ないと思います。

物件の種類 費用相場
居抜き物件 200万円〜500万円
スケルトン物件 1,000万円〜2,500万円

 

店舗デザインの設計料に関する見積もりの内容

店舗デザインの費用は、主に設計料と施工料の2種類に分けられるとご紹介しました。しかし、見積もりで失敗しないためには、より詳しく見積もりの内容を理解しておく必要があります。

ここでは、設計料に関する見積もりの内容を分かりやすくまとめました。

費用 内容
店舗設計費 物件の作り、道線、広さなどを考慮した上で物の配置やレイアウトを決める工程にかかる費用
図面設計費 店舗設計で決めた内容を図面に書き起こしにかかる費用
デザイン費 色彩、素材、雰囲気など視覚的な要素を図(イラスト)にするための費用

 

店舗デザインの設計料の事例

 

店舗デザインの費用相場はあくまでも参考程度とお伝えしました。しかし、参考程度にしてしまうとどのくらいの費用を準備しておくべきか分からないという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、店舗デザインの設計料の事例を3つご紹介します。店舗開業を検討中の方や、店舗デザインの予算でお悩みの方はぜひ、参考にしてみてください。

商業施設内の内オフィス

商業施設内の内オフィスの店舗デザイン事例

面積:約350㎡ 坪単価:13万円 料金:150万円
業務内容

・コンセプトの立案

・デザイン企画書の作成

・家具や備品などの提案書作成

・ウォークスルーイメージ動画の作成

・現場監督 など

 

パン屋

パン屋の店舗デザイン事例

面積:約120㎡ 坪単価:5万円 料金:500万円
業務内容

・コンセプトの立案

・空間デザイン

・実施設計図書の作成

・家具やインテリア、備品の提案

・現場監督 など

 

ビルイン型物販店

ビルイン型物販店の店舗デザイン事例

面積:約650㎡ 坪単価:3万円 料金:1,200万円
業務内容

・コンセプトの立案

・コンセプトブックの作成

・コスト監修

・実施設計図書の作成

・現場監督 など

 

設計料と合わせて知っておきたい見積もりの項目

店舗デザインに必要な費用や見積もりの内容についてご紹介しました。見積もりを作成するに当たって、合わせて知っておきたい見積もりの項目4つについても分かりやすく解説します。

依頼する設計会社や設計施工会社との打ち合わせをスムーズに進めるためにも、知っておくのがおすすめです。

工事費

店舗の工事費

工事費には次のような内容が含まれます。

・電気工事

・水道工事

・ガス工事

・壁紙や床の張り替え

・塗装

・家具の設置 など

工事費は、工事内容や工事場所などによって大きく変動します。依頼先から見積書を受け取ったら、内容や料金の確認が必要です。

稀に不要な工事が含まれていることがあるため、疑問がある場合や内容が明確出ない場合は、納得できるまで説明を受ける必要があります。

資材費

店舗物件の資材費

資材費は、壁紙や床材、家具など工事に必要な資材にかかる費用です。

使用する素材の種類によって費用が大きく変わるため、見積もりを依頼する際に品質またはコスパのどちらを重視するか事前に伝えておく必要があります。

また、店舗内の場所によって素材を変えたい場合も伝えておくのがおすすめです。

デザインを重視したいけれど、費用を抑えたい場合は、依頼する設計会社または設計施工会社に相談をしてみましょう。適切なアドバイスをもらえる会社は、知識や経験が豊富であり、信頼できる会社であることが多い傾向にあります。

設備費

店舗の設備費

設備費は、空調や厨房機器、音響設備など、店舗に設置する設備の費用をいいます。

店舗を運営するには必須ですが、高価な設備も多いため、妥協した設備を選ばれる方も多いでしょう。

居抜き物件の場合、前の借り主が使用していたものが残っていることも多くあります。そのため、新たに購入する必要がありません。

設備費を節約したい場合は、居抜き物件がおすすめです。ただし、設備が故障していたり劣化していたりすることもあるため、物件を契約する前に設備の状態確認が必要です。

諸経費

店舗の諸経費

諸経費には、手数料や税金、保険料など上記3つには当てはまらない経費が含まれます。不要な諸経費が含まれていることもあるため、見積もりを受け取ったら、内容確認が必要です。

また用途不明の諸経費や疑問点は、遠慮なく質問をしましょう。詳しく説明をしてくれない場合は、他の会社に依頼することも視野に入れる必要があります。

店舗デザインの費用を抑える方法

店舗デザインに必要な費用は、決して安くありません。しかし、こだわりの店内を作り店舗開業を成功させたいですよね。

店舗デザインの費用を抑える方法を3つご紹介します。費用でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

物件の種類

店舗物件の種類

店舗開業での物件は、新築、スケルトン物件、居抜き物件の3種類に分けられます。そのなかでも、居抜き物件は費用を抑えたい方におすすめの物件です。

スケルトン物件と居抜き物件では、施工費が約5倍も変わると言われています。

居抜き物件は、前の借り主が使用していた内装や家具、インテリア、設備などが残っていることが多く、設備や備品の購入費用を抑えられます。そのため、工事費や設備費の節約が実現可能となるのです。

助成金や補助金の利用

店舗の助成金や補助金の利用

店舗開業をする場合、国や自治体からの助成金や補助金の利用が可能です。ただし、助成金や補助金を利用するには、審査に通過したり条件を満たしたりする必要があるため、簡単には利用できません。

また、受給までに時間がかかる、申請期間が決まっているなどの理由から、常に最新情報を自分でチェックする必要があります。

「対象の制度が分からない」「適切な制度を利用したい」など助成金や補助金に関する悩みや相談がある場合は、設計会社や設計施工会社への相談がおすすめです。

例として、名古屋市で利用できる補助金制度を一部ご紹介します。

補助金名 内容
名古屋市スタートアップ企業支援補助金 成長が見込まれる企業の創業を促進するため、店舗等借入費や設備費、人件費などの経費の一部を助成する。

 

参照:令和5年度名古屋市スタートアップ企業支援補助金のご案内

設計施工会社に依頼する

 

店舗デザインを抑えたい場合は、設計会社や施工会社ではなく、設計施行会社がおすすめです。

設計施工会社は、見積もりをトータルで提示してくれるため、予算が組みやすくデザインや工事内容などの相談がしやすいといったメリットがあります。

また、対応が早いといった特徴もあります。設計から施工までを一貫して行うため、依頼から店舗の引き渡しまでをスムーズに進められることも設計施工会社のメリットです。

 

見積もり依頼前に店舗デザインの費用相場を抑えておきましょう

店舗デザインの見積もり依頼前

今回は、見積もり依頼前に抑えておきたい店舗デザインの費用相場と、目安となる設計料について解説しました。

店舗デザインで無駄な費用を出さないためにも、相場やどのようなことに費用がかかるのか知っておく必要があります。

施工後に「不要な工事だった」「無駄な出費をした」などと後悔をしないためにも、しっかりと店舗デザインの費用についての理解を深めておきましょう。

しかし、店舗デザインの見積もりは専門用語も多く独学では理解が難しい部分も多くあります。

設計施工会社のCYPHERでは、密なコミュニケーションとお客様への寄り添いを大切にしています。店舗デザインだけでなく、資金や見積もりに関するお悩みやご相談にも丁寧にご対応させていただきます。

店舗デザインや費用に関する疑問点やお悩みがあれば、ぜひCYPHERへご相談ください。経験や知識だけでなく、実績豊富なスタッフが問題解決に向けてサポートさせていただきます。

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