坪月商とは?飲食店経営で知っておきたい売上計算方法の指標をわかりやすく解説します

坪月商の考え方

坪月商とは、飲食店経営において意識すべき指標の一つです。飲食店経営を行う場合、坪月商を意識することが成功の秘訣といえます。

とはいえ、坪月商について正しい知識があるかと聞かれると、よく分からない、自信がないといった方もいらっしゃると思います。今回は、坪月商とはどんなものか、坪月商を高めるには何をすればよいかなどについて詳しく解説してみます!

坪月商とは?

坪月商とは

坪月商とは、1坪当たり1か月にどれぐらい売上があるかを表した指標です。坪月商は、店舗の売上金額を坪数で割って計算できます。

たとえば、売場面積30坪の店舗Aの月商は1,200万円で、20坪の店舗Bは1,000万円とします。店舗Aの坪月商は40万円に対し、店舗Bは50万円です。売上金額だけを見れば、店舗Aのほうが高くても、坪月商がB店舗のほうが高いといった場合、店舗Bのほうが効率よく売上を上げているといえます。

坪月商を高めるのが重要な理由は?

坪月商が高い店舗

坪月商が高い店舗は、効率よく売上を上げることができ、安定した経営につながります。店舗の売上金額が高くても坪月商が低いのなら、早急に改善策を進めることが大切です。このままでは、経営が先細りになるのは目に見えており、いずれ閉店せざるを得ない状況になる可能性もあります。

まずは、坪月商が高い店舗の特徴を考えてみましょう。次に、自分の店舗と比較し、坪月商が低い原因を探してみてください。原因が分かれば、後は対処するだけです。

坪月商が高い店舗の特徴は?

坪月商アップのポイント

坪月商が高い店舗の主な特徴について、詳しく見ていきます。

話題性があり知名度が高い

坪月商が高い店舗は、話題性があり知名度が高いことが特徴です。個性的な看板メニューがある、メディアや有名人に紹介された、味がよい、コスパが高いなど、多くの顧客を引き付ける魅力を持っています。

こうした店舗は、自然と知名度も高くなり、さらに客数が伸びて坪月商も高くなるといった好循環になります。どんなに魅力的な店舗であっても、知名度がないのでは、客数が伸びる理由がありません。話題性があり、多くの人に店舗名をしってもらえる工夫が必要です。

宣伝力が優れている

宣伝力が優れているのも、坪月商が高い飲食店によく見られる特徴といえます。多くの顧客が足は運ぶのには、何かしら理由があるものです。

たとえば、SNSを活用して限定クーポンを配付したり、スタンプカードや会員証を発行してリピーター特典を付与したりしています。ネット全盛時代にマッチした宣伝活動をうまく進めている飲食店が繫盛しない理由はありません。「一度行ってみたい」と顧客に思わせることが、重要なポイントです。

客単価が高い

坪月商が高い飲食店は、客単価も比例して高いのが特徴です。客単価が高ければ、客数が多くなくても効率よく売上を上げることができます。

客単価が高いとスタッフにも余裕ができるため、丁寧な接客につながり、顧客からの評判も上々です。また、客単価が高い店舗は顧客の質がよく、飲食店でありがちな顧客同士のトラブルやスタッフと顧客のトラブルが起きにくいのもメリットといえます。

店舗デザインが優れている

坪月商が高い飲食店を観察してみると、店舗デザインが優れていることに気付きます。店舗デザインが、コンセプトやメインターゲットとなる顧客層にマッチしていると、多くの顧客が足を運び、常連客になってもらえるものです。

店舗デザインが優れている飲食店は、そのほかの点でも戦略的に対策しており、ライバル店舗に差を付けている傾向があります。

飲食店の坪月商を高めるのに必要な対策は?

坪月商の見直し

飲食店の坪月商を高めるのにどんな対策が必要か、具体的に見ていきましょう。

メニューの内容と単価を見直す

まずは、メニューの内容と単価を見直しましょう。味がおいしい、見た目に楽しいといったメニューは、それだけでとても魅力的であり、顧客が足を運ぶ理由になります。話題の食材を取り入れたり、独自にアレンジした創作メニューを取り入れるなど、いろいろと試してみましょう。

また、坪月商が高い飲食店は、安過ぎず高過ぎず、絶妙な単価設定をしています。単にメニューの単価を上げてしまうだけでは、割高感が出て顧客の足が遠のいてしまうものです。

反対に、安過ぎてては坪月商が低くなるだけでなく、赤字に陥る可能性もあります。ライバル店との競争力を保てるギリギリの単価を設定し、利益率を高めましょう。

戦略的に宣伝する

多くの顧客に来店を促すには、戦略的に宣伝することも重要です。特に、初回来店客は、宣伝で店舗を知って興味を持ったことで、足を運んでもらえることが多く見られます。

知名度が今一つな飲食店ほど、戦略的に宣伝し、店舗名を覚えてもらうことが大切です。なお、店頭での呼び込みは、簡単にできる方法ですが、気軽に来店しにくくなるという声もあります。SNSのアカウントを積極的に利用し、コスパよく宣伝していきましょう。

店舗デザインをリニューアルする

顧客の印象をアップさせ、足を運んでみたいと思わせるには、店舗デザインをリニューアルするのもよい方法です。特に、これまで1回もリニューアルしていない、外装や内装の汚れや傷みが目立つといった場合は、積極的に検討してみましょう。

店舗デザインによっても、顧客満足度が大きく左右されるものです。優れた店舗デザインにリニューアルすれば、顧客満足度が高まり、長時間滞在し、お金を使ってもらえる可能性が高くなります。

店舗の移転リニューアルも要検討

坪月商を高める努力をしても、飲食店激戦区などで店舗の賃貸料が高い場合は、何をしても大きな効果が見られないことがありす。家賃などの固定費用が高いだけでなく、顧客の奪い合いになるため、短期間で目に見える効果を出すには難しいからです。

この場合、店舗の移転リニューアルも検討してみましょう。十分な集客が望めることが大前提ですが、十分に戦える場所に移転リニューアルした結果、繁盛店になって坪月商がグンと改善したケースもあります。

坪月商を高めるには徹底したリサーチとプロによる助言が必要

坪月商プラン

坪月商を高めるには、徹底したリサーチが必要不可欠です。坪月商が高い店舗をよく観察し、参考になる部分は多いに活かすようにしましょう。

また、プロによる助言を受けることで、客観的な視点を持つことができ、坪単価を確実に高められます。たとえば、店舗のリニューアルなら、評判のよいデザイン会社に相談すると、これまでの豊富な実績から、的確なアドバイスを受けられておすすめです。

独断で進めてしまうと、顧客が求める理想的な店舗とかけ離れた結果になりがちです。せっかくの努力が水の泡になることがあるので、注意しましょう。

まとめ

坪月商の策定

飲食店経営では、坪月商を意識して進めることが重要です。売上金額が多くても、坪月商が低い場合は経営効率が悪いと判断でき、早急に改善すべき点があるといえます。

坪月商を高めるには、客数と客単価を増やす必要があります。そのための方法として、店舗デザインのリニューアルを検討してみるとよいでしょう。美しくて居心地のよい店舗は、何度でも足を運びたくなり、長時間過ごしたいと感じてもらえます。

私どもサイファーデザインでは、名古屋市近辺の飲食店の店舗デザインを数多く手がけており、おかげさんで大変ご好評をいただいています。まずは、お気軽にお問い合わせください。

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